sweetさんと服の話
先日Instagramに「線維筋痛症の痛みを軽減するために、スノーウェアを着ている」という投稿をされていた sweetさんに、詳しく話を聞きました。
Instagramの投稿内容
今年の冬はキツいなぁ 痛みが酷くなっているのか… 今年の冬が凄く寒いのか…
今日の様に少し暖かい日は普通のお洋服を着ますが、寒い日はとても身体が冷えて動かなくなってしまうので、寒い日の外出時の今年の私はスノーウェアを着ています。スノーボードウェアです。
帽子は、ニット靴はDCのスニーカー(写真は違うもの)とかブーツなど厚みや丸みのある靴と合わせるとスポーツウェアだけどカジュアルな感じになるのではないかな、と。
@oc_gram (oc style)さんのスノーウェアをAmazonで購入し試してみました。冷たい空気や風から身体を守るには最適!
中はハイネックのヒートテック(UNIQLOなど)を着れば震えるような寒さを感じる事もないので驚きです。ただ線維筋痛症の方なら多少服の重さがあるので、私の様にフードを取り外してみたり、中はヒートテック1枚のみにする等の調節をするのが良いかなという印象です。
何とか今年の冬を乗り越えて行かないと!って感じp(´∇`)q ファイトォ~♪ 泣きたくなる日ばかりだけど、私だけじゃないしね!
投稿の内容について、詳しく話を聞きました
質問1:「身体の冷え」は、sweetさん及び線維筋痛症の方々にとって、どのような悪影響があるのですか?
線維筋痛症はネットにも沢山載っている通り全身の激しい痛みを伴う、難病指定になっていない難病と言われている病気です。
私は線維筋痛症という診断を受けてまだ今年で2年目ですが、それ以前になる4年前に、過度なストレスから倒れ、身体中が痺れて脚が痛く力も入らず歩けなくなったことがありました。私は解離性運動障害という病気(手足の運動機能低下や矢立失歩などの歩行障害、身体の痛みや脱力等も起こる病気)を患ってるので、当時はまたその症状が出たと思っていました。その後1年経たない間に幾つかのストレスが更に加わり、頭、首、肩、両上肢、下肢など、痛みが全身に広がって行きました。そして熱もあったので最初は膠原病を疑ってリウマチ膠原病内科に受診し、身体のあらゆる検査をした結果、線維筋痛症と診断されました。
線維筋痛症は全身に広がり及ぶ激痛、強ばり、目眩、倦怠感などが症状です。私もその様になりました。薬を飲んでも何も効果がなく診断された膠原病内科の医師からも痛みを取るには医療用麻薬くらいしか無いと言われ、痛みと上手く付き合って行くしかないと言う事でした。
通院している漢方外来から処方して頂いた薬だけを服用しながら、この痛みをどうしていいか分からず調べていくと、温熱療法や鍼灸治療(※)にたどり着きました。その治療の中で、私の身体中に沢山のコリがあり、それによって頭や首や末端が凄く冷えて血流を悪くし、さらにそれらが交感神経や副交感神経の過剰な興奮を引き起こして自律神経を乱しており、それが痛みの要因のひとつである事が分かりました。※温熱療法や鍼灸治療については、根治治療を目指すものではなく、如何に痛みと付き合っていく為のメンテナンスとしての治療法と私は考えています。
また私は子供の頃から慢性疲労症候群で、精神の障害から、筋肉の緊張や萎縮や身体の力が抜けてしまうことなどが常に起きていることも分かりました。さらに、顎関節症もあり首の血流が酷く悪くなる要素も持っていました(顎関節症の人は線維筋痛症になりやすいとも言われています)。
線維筋痛症は気圧の変化、寒暖差でも病態は変わります。熱すぎても痛い、寒すぎても痛いですが、寒い冬が辛い方は多く、私も寒さが堪えます。空気が冷たいのも痛いし風に当たるのも痛みを感じます。水で手を洗うのも痛いです。なので冷えには特に注意しなければなりません。
実際に線維筋痛症の方は「身体を温める」とする方が多いです。自律神経には半身浴が良いと言う様に温泉、お風呂に浸かると良いとも言われます。私は普段のお風呂は熱すぎても駄目なので、ぬるま湯のお風呂に半身浴でゆっくり浸かります。自律神経とリラックスと血流を良くする為です。
したがって、私にとって身体の冷えは、血流が酷く悪くなり、頭痛や身体中の痛み、目眩、筋肉の緊張萎縮からの身体のこわばり、身体の硬直からの運動困難の悪化などが起きる根本原因となるものであり、できる限り避けたいものです。
質問2:身体の冷えを避けるために、スノーウェアを試してみようと思ったきっかけは何ですか?
服選びは線維筋痛症の人にとってもとても重要だと私は考えています。身体中に圧痛があるので、圧に耐えられません。私もほんの少しの刺激に過敏ですし、身体の力も入らなくなり身体が弱くなっています。服の生地が擦れるだけでも痛いですし、縫い目もタグも少ないものが出来れば有難いのです。また、私は今は洋服の殆どを主人の介助で脱ぎ着している事が多いので、主人が介助する上で苦にならない様な服をなるべく選んでいます。
だから、最低でもなるべく軽くて肌触りが良くサイズ感的にもゆったり着れるものを選びます。冬服に関しても先ずは暖かくて軽量でゆったりしてるものが選ぶポイントになりますが、特に極寒の時に対応出来るものがないと冬を乗り越えるのに大変だと思い、主人と一緒に探していました。
冷たい空気や風から守れる服をどうするか、そしてなるべく軽量にしたい、そしてなるべく安価なものを…と。
身体が動かない、歩行困難、杖だけじゃなく時には車椅子を使うことも増えてきている中、寒さで余計に身体は動かなくなる訳だし、冷たい風に当たりながらじっとしていても少しは寒さに耐えられる服が必要だなと感じていた時に、主人がスノーウェアがやっぱり風を通さず暖かいのでは?と、Amazonで安価で軽量なOCSTYLEのスノーボードウェアを見つけてくれたのです。※私は身長158cmの中肉中背で普段の洋服はL-LLsizeを着用してますが、上の写真のウェアではレディースのMsizeを着用しています。
そして、スノーウェアはスポーツウェアなので、写真の様に歩きやすさや動きやすさに主きを置くと、パンツの裾の後ろ側を少し上げる事ができたりするので、スポーティな着こなしになるのは勿論ですが、カジュアルに着こなせるウェアです。
カラーバリエーションも豊富ですが、割りとシンプルでナチュラルなカラーを選べば普段着に寄り使いやすくなります。そして、スノーボードウェアなので、パンツが幅広で下半身に重みが出るコーデになるので、厚みと丸みのあるスニーカーやブーツを合わせることで、カジュアルに寄せられます。
ニット帽の合わせ方でも厚みのあるものにするとか、色の合わせ方でも可愛くもスマートにも着こなせます。
パンツはサスペンダーが付いてるので、ハイネックやタートルネックのものと合わせるのも普通に可愛いコーデになるし、勿論サスペンダーも取り外し可能です。ジャンパー(ジャケット?)のフードも取り外し可能で、内側にホッカイロが入れられるポケットなど、ポケットの数が多いのも有難いです。
服の上から着れるくらいの大きさではありますので、中を重ね着などして暖かくすることも可能ですが、その分重くもなるし少しの圧が辛い場合はヒートテックを着て(私はUNIQLOのヒートテックフリースタートルネックT(長袖)を使ってます)なるべくインナーは薄着にし、ジャンパーのウチポケットにカイロを入れて温かさを調節すると良いかなと思いました。
スノーウェアを着る場合に気をつけた方が良いことは、インナーをあまり暖かくし過ぎると外出時で冬場の街中のお店は室内が暖かくなっておりますので、寒い外から店内に入った時に逆上する可能性があります(私は何度か経験しました)。このウェアに対してのインナーについては私が試して辿り着いたのは先にお話しているUNIQLOのタートルネックのヒートテック(UNIQLOのヒートテックフリースタートルネックT(長袖)か、ヒートテックエクストラウォームタートルネックT(長袖・極暖)又はアウトドア系の防寒長袖インナー)の様な1枚で着れるインナーを中に着てウェアを合わせてみて自分にとって丁度良い体感温度を調節すると良いと思います。
ちなみにパンツのウエスト部分は調節可能になってます。パンツをカジュアルなアウターと合わせても良い冬コーデに仕上がります。なのでスノーウェアは男女問わず普段着にもおすすめ出来るものだと思います。
質問3:スノーウェアの効用はなるほどと思ったのですが、例えばユニクロで売られているような、軽いダウンジャケットやカジュアルな防寒パンツでは代わりにならないのでしょうか? 個人的な感覚ですがスノーウェアは少しガサつくというんですかね、街中では動きにくいんじゃないかと思いまして。一方でガサつくということは肌に触れないから、肌への接着が少ないけど暖かいスキーウェアの方がやっぱり良いんですかね?その辺りはどうでしょうか?
スノーウェアの良い点は風を殆ど通さないことです。インナーでヒートテック1枚着てれば、それで十分暖かいです。そもそも、重ね着は私にとっては身体が窮屈になり苦しいのです。
私も冬の暖かい日は軽いダウンにUNIQLOの暖パンを着ていますが、とても寒い日や身体の痛みが酷い日では、軽量のUNIQLOコーデでは寒さを防ぎ足らないのです。線維筋痛症になって冬の寒さが普通の人よりも一段と寒く感じるようになりました。感じ方、感覚が過敏なのです。
また、UNIQLOのロングダウンコート1着とOCSTYLEのスノーウェアの価格を比べると差程の料金の差はなく、それならコート1着だけよりもウェア上下の方が良いよね?とも消費者として考えます。
歩きにくいか?という点については、感じ方は個人差が出ると思います。このスノーウェアのパンツの裾には中にストラップがついていて、かかとの方を捲り上げることが出来るようになってます。写真の私はその様にしています。そうすると歩きにくさはなくなります。でも、裾を伸ばしていても靴底が厚めのスニーカーやブーツの靴を履いてれば裾の長さも問題なくそんなに歩きづらくもありません。
私の場合は歩行困難である為、そんなに歩きやすさを第一に考える事が無くなってしまってるかも知れません。確かにスノーウェアのガサつきは試す前はどうかな?と思いましたが、思ったより刺激になる事無く暖かいですし、上は中に肌に優しいインナーを着るし下は裏地があり触れても大きな刺激は無かったので私は大丈夫でした。
ダウンジャケットが駄目ということでは無いです。今のダウンは軽量の物が増えて来たし、質感も柔らかいのが多いです。軽量の部分でいうと、例えばUNIQLOのダウンは今の時代のニーズに合っていて凄く軽くて肌触りも良く暖かいのは確かなので凄いと思います。私もダウンジャケットで間に合う時は着ています。但し、真冬なり極寒の時にはスノーウェアはダウン程の軽さは無いけど、ネック部分の防寒力も優れていて冷たい風や空気を通さないと言うことです。
最近はファッションとしてスポーツ系やアウトドア系も何気に流行って来ている様な感じもありますし、軽量、防寒、防水、安価の部分で今すごく良いスーツを売り出しているWORKMANの洋服などもそのうち試してみたいですね。
UNIQLOなどのカジュアルな防寒パンツでも寒さや冷たさを感じてしまう日はスノーウェアのパンツは暖かさでは強いなと思いました。例えば中に暖かい腹巻きや毛糸のパンツを履いていてもラインに響くことは無いというのは女性としても助かります。
おわりに
sweetさん、ありがとうございました!記事の感想やsweetさんに聞いてみたいことなど、どんなことでも構いませんのでお気軽に、ぜひ下のコメント欄に記入お願いします!